先日保護して、部屋の玄関あたりで数日過ごしていた蝶の寿命が絶えたので、標本にすることにしました。
標本は作ったことがないのですが、いまの時代、ググれば丁寧に説明されたサイトがありました。
保護した蝶は、アオスジアゲハ。
今年の夏は、暑すぎて、昆虫も弱っているようなニュースを読みました。
玄関に数日いた、アオスジアゲハも、全然飛べなかったのは暑さのせいだったのかも。
ペットのように、腕に乗ってきたりしたので、名前をつけようと思ったのですが、情が湧いて標本にできない。
と思ったけど、結局、アオスジちゃんと呼ぶことに。
ちょっと、静かに怒ってる感じもしていいじゃないか。
標本作り
標本の作成には、専門に売られている道具があります。
でも、木や段ボールで代用できそうなので、家にあるものでやってみました。
虫を標本にする際に、翅を広げることを「展翅(てんし)」と言うそうです。
展翅台(てんしだい)という、2枚の板が並んだものへ、蝶を針で留めていきます。
[使った材料]
- 柔らかめの板
- カットした段ボール
- 真鍮釘
- まち針
- カラーセロファン
ちょうど小さな柔らかい木の板があったので、そこへ、蝶の胴体の高さに合わせて、段ボールを重ねて、釘で止めて展翅台作成。
並べた段ボールの間の溝に、蝶の胴体がおさまるようにして、翅を広げてセロファンで挟んで固定しました。
蝶の胴体には、本当は虫ピンを刺すのですが、まち針で代用しました。
アオスジちゃんの胴体に、針を刺すのだけは、ちょっとかわいそう。
でも、上から見ても、横から見ても、まっすぐ、綺麗に刺さないといけません。
そして、翅を、本当はパラフィン紙でおさえるのですが、代わりに、工作用のカラーフィルムを使用しました。
翅を広げ、フィルムで挟んで、翅のすぐ外側にまち針を刺して固定します。
蝶の標本は、前の翅の下のラインを水平にするのが良いそうなので、そっと翅を動かして広げます。
赤色のカラーフィルムを使ったので、なんだか、毒々しい色合いですが、できました。
標本には、採取した日付、場所の記載を必ず添えるもののようなので、それも用意。
適当にフィルムや段ボールを切ったので、ちょっとサイズが足りてないですが、大丈夫そうです。
あとは、2週間ほど乾燥させます。
今日は、ちょうど10日ほど経ったので、あともう少しというところです。
たまに様子を見るのですが、アオスジちゃんは、胴体に近い翅部分に、小動物のように毛がフサフサ生えています。
蝶をじっくり観察したことがなかったので、びっくりしました。
息を、ふぅっと吹きかけると、ふさふさっとして、ハムスターや猫の毛のようです。
ペットを飼えないので、癒されています。
翅を広げる展翅前のアオスジちゃん。
標本にするには、翅を大きく動かしているのですね。
生きている時のアオスジちゃんは、虚弱だったし、こんなに翅を広げたことがなかったんじゃないか…。
不憫に思えてきました。
アオスジちゃんの翅は、裏側も美しい。
作り終えてからも、標本の作成サイトを色々見ていると、
本当は、もっと翅を大きく動かしたほうがよかったかもと思っています。
標本は、たくさん作っていくうちに、上手に美しくできるようになるみたいです。
とりあえず、アオスジちゃんに偶然出会って作っているだけなので、このままで行こう。
もう少し乾燥したら、箱に入れてあげよう。
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